日常

童貞と男の娘③

大阪を離れてから二日後の月曜日、俺は歯医者に行く予定があった。右下の奥歯の真下に、良性の腫瘍があって、それが大きくなっていないか確認するため中学生の頃から毎年レントゲンを撮りに行っているのだが、その日の朝起きると、かなり具合が悪かった。前…

童貞と男の娘②

動物園前駅から梅田駅に着くころには、ちょうどホテルのチェックインの時間が近づいていた。ホテルは阪急梅田から徒歩10分程度のビジネスホテルを予約していた。ここならエメラルドにも歩いていける。部屋は、ベッドがスペースの半分を占拠しているような狭…

童貞と男の娘①

まったく奇妙な夜だった。一日かそこらすれば、疼き出すのではないか。さまざまな心配。急いで馳けつけるアメリカン・ホスピタル。黒い葉巻をくわえたエールリッヒ博士の幻が、幾重にもダブって見えてくる。異常はないのだろうか。取り越し苦労なのだろうか…

東京電力の社員を名乗る泥棒

家に泥棒が入った。泥棒を入れたのは家族だった。 水曜日の午前11時頃、俺が会社に行っている間、家に「東京電力の検査員」を名乗る小太りの中年男がアポなしでやってきたらしい。男は作業着姿で、社員証らしきものを首から下げ、腕に腕章を巻いていた。 家…

ウンコをもらしかけた

先週の金曜日、ウンコをもらしかけた。 家を出る直前、腹に少し違和感があって、「あ、トイレ行っとけばよかったかな」と思ったのだが、まあ大丈夫だろうと家を出、電車に乗った。最寄りが始発駅だから、乗換駅に着くまでいつも寝ているのだが、腹の中で渦潮…

ペアーズで最も女性人気のある作家は誰だ!

先日、あまりにもモテないのでとうとうペアーズに登録してみた。実際に使うのはもう少し先にしようと思っているが(プロフィール使える他撮りと金がない……)、無料会員でもコミュニティは覗けるので、偵察がてら色々見てみた。ちなみに、ペアーズをやってい…

Amazonに登録されていない角川文庫の海外文学

角川文庫のイメージと言えば、やはり「読んでから見るか 見てから読むか」というキャッチコピーに代表されるように、『人間の証明』、『戦国自衛隊』などの、映画と連動した作品が最初に思い浮かぶ。今でもこの路線は続いていて、東野圭吾とかが森村誠一的な…

『直木賞のすべて』と選ぶ「文学賞受賞作あれこれ」選手権

サイト「直木賞のすべて」や『直木賞物語』で知られるP.L.B.こと川口則弘さんが審査員を務めた、「文学賞の受賞作をレビューする」というテーマのエッセイコンテストで落選しましたが、「選外になったものの記憶に残ったもの」という欄で川口さんからコメン…

図書館通い

図書館をよく使う。金がないからだ。大学時代は中身を見ずに本を買うこともあったが、最近は図書館で一度借りて、内容を確認してから買うことにしている。それでも中々買えないから、多分本好きの大学生よりも、本を持っていない。余談だが、このブログは全…

肉体的体力と精神的体力

一般的に「体力がある」といえば、肉体的な体力のことを指すだろう。しかし、僕は、「肉体的体力」の他に「精神的体力」というのもあると思う。 例えば、大勢の人の前で1時間発表しなければならないとする。たった1時間のことで、運動のように肉体を酷使し…

能年玲奈は何になりたいんだろう

たまに、能年玲奈のニュースを目に入れると、「この人は何になりたんだろう」と思うことがある。彼女が事務所と揉めて、干されたと話題になった時、ファンは女優業の継続を願っていた。その後、アニメ映画『この世界の片隅に』で声優を務め、口コミで映画が…

ダメ人間が集まるサークルにも入れないダメ人間

ザ・ノンフィクション「会社と家族にサヨナラ・・・ニートの先の幸せ」を見た。 僕のツイッターのタイムラインでは、「あそこに出ている人たちは世間が想像するようなニートではなく、一般的な社会性はないが、何らかの異能を持った人たちの集まりだ」という…

フロイト/精神分析にハマる人の特徴

橋本治が『蓮と刀』の中で、フロイトの「理論」というのは、実はフロイト自身の性格が色濃く反映されているのだ、というようなことを書いていて、そうした観点から『ドストエフスキーと父親殺し』などを分析しているのだが、フロイトや精神分析にハマる人も…

野球選手とメディア

日本ハムファイターズが優勝した。 ファイターズ・ファンの俺としては嬉しいことだ。 そんな中で気になったのは、メディアの注目が大谷へと異常に集まっていることだ。ニュース記事はもとより、試合中も幾度となくベンチにいる大谷にカメラが向けられた。鼻…

フィリップ・ロス原作映画ヒット祈願

今年はフィリップ・ロス原作の映画が二本も公開される。一本はIndignationで、監督は『ハルク』や『ブロークバック・マウンテン』のプロデューサーを務めたジェームズ・シェイマスだ。これが初監督作となる。シネマトゥデイによれば、内容は以下の通り。 195…

オルギア視聴覚室

昨日、池袋のシアター・グリーン(BASE THEATER)で開催された「オルギア視聴覚室」という演劇イベントを観に行った。ツイッターでフォローしている人たちが関わっているということと、小劇場的なものを体験してみたかった、というのが観劇のきっかけである…

洋服=布と考えているあなたに──ブックオフ・スーパーバザー讃歌

「ただの布だぜ!?」。某情報番組にて、1万円越えの高級Tシャツを見た、Kinki Kidsの堂本光一は、こう叫んだ。 そう、洋服なんてただの布でしかない。ボクと堂本の年収は100倍ぐらい差があるが、まったくの同意見である。ウィー・アー・ミニマリスト。…

HOOTERSにうってつけの日

赤坂のHOOTERSに5時間いてみろFOODが旨えのは最初のHALF TIMEショーまで後はソースをペタペタさせたり拭いたり繰り返すだけの幼児退行ひでえよSHIT! Jazz Dommunisters「Food」 花の金曜日。待ち合わせ場所である飯田橋に同い年の友人Mがやってきた。Mは…

ブログ記事がグーグル検索でトップに表示されるようになる方法教えます

ブログを始めて数年、俺はついに気が付いてしまった。 ブログの記事がどうやったらグーグル検索でトップに表示されるようになるか、ということを。 答えは至ってシンプルだ。 「めちゃくちゃマイナーなことを取り上げる」 これだ。 例えば、俺はマーティン・…

たったひとりで運動するということ──スポッチャ体験記

僕は自他ともに認めるオタクだが、運動は嫌いではない。嫌いなのは団体でやるスポーツだ。だから、卓球とかはかなり好きで、中学の時学校の近くにある公民館みたいなところでよくやっていた。今はバッティングセンターに通うことが多い。それで、都内のバッ…

『サバービア─反逆のパンク・ロック』の思い出

今はもう閉館してしまったシアターN渋谷というミニシアターに、高校生の頃、音楽のドキュメンタリー映画をよく観に行っていた。当時は、パンク・ロックに強い関心を持っていて、80年代アメリカのパンク・シーンを描いた『アメリカン・ハードコア』を観に行…

「村上春樹」というイメージ

村上春樹は『羊をめぐる冒険』で、「右翼の大物」なる人物を登場させていたけれど、今、自分が社会的に大きな影響力を持っていることについてはどう思っているのだろうか。何せ、小説内で用いたクラシック音楽を、ベストセラーにすることができるぐらいだ。…

南沢奈央と握手会

握手会というのにこれまで人生で一回だけ行ったことがある。 大学2年の時、たまたま深夜にテレビをつけたら『コレってアリですか?』という番組をやっていた。日常で遭遇するようなちょっとしたむかつく出来事を、芸人や俳優がコント形式で再現するバラエテ…

クリスマスの詩

クリスマスになるとコウルリッジの「宿なし」という詩を思い出す。 「おお、クリスマス、楽しい日!まさに天国のお味見だ、楽しい家庭をもち、愛には愛を返してもらえる人には」 おお、クリスマス、憂鬱な日、記憶の投げ矢の針先だ、心に寂寥を抱えて人生を…