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ディスクガイドと音楽遍歴

 ボクがこれまで参考にしてきたディスクガイドを簡単に紹介しようと思う。特に理由はない(笑)。

 

1『Newsweek (ニューズウィーク日本版別冊) ロックこそすべて! ロック生誕50周年記念号』阪急コミュニケーションズ 2005年

 

 BSでやっていた洋楽のPVを5時間ぐらい垂れ流す番組を見て、ボクは洋ロックに興味を持つようになった。それで、気を利かせてくれた家族が、これを買ってきてくれたような気がする。

 基本的にはこれまで『Newsweek』がロックについて書いてきた過去の記事の翻訳・再録で構成されている。エルヴィス・プレスリーとかビートルズとか「サマー・オブ・ラブ」とか、本当に正統派的なところを取り扱っていて、どれもリアルタイムで書かれたものだから、当時の空気感みたいなものを感じることができる。『ローリング・ストーン』の創刊者、ヤン・ウェイナーのインタビューも興味深い。

 洋楽ロック初心者だったボクが特に参考にしたのは、巻末の「Newsweekが選んだロックの名盤100」というディスクガイド。これは本書のために、日本人の音楽評論家5人が書き下ろしている。「ロックの名盤」でしかも100枚だから、奇を衒ったようなチョイスはない。ヴェルヴェッのファーストとかニルヴァーナの『ネヴァーマインド』とかが選ばれている。ちなみに、1アーティス・1アルバムというルールが課せられている。ネットで音楽について調べるような人には、ほとんど必要のない記事だろうけど、何も知らなかったボクには勉強になったね。あ、上で言ったビートルズとかの記事は今でも面白いですよ。 

Newsweek (ニューズウィーク日本版別冊) ロックこそすべて! ロック生誕50周年記念号

Newsweek (ニューズウィーク日本版別冊) ロックこそすべて! ロック生誕50周年記念号

 

 

2『PUNK ROCK STANDARDS』東京FM出版 2005年

 

 ボクは中学3年の頃、当時流行っていたグリーン・デイ(学生バンドはみんな、『アメリカン・イディオット』のコピーをやってたね)から始まって、徐々に昔のパンク・ロックを掘り下げていくようになった。それで参考にしようと買ったのがこれ。MC5、ストゥージーズから始まって、2000年代前半のバンドまでが紹介されている。日本のパンクバンドについても触れられている。シングル盤の貴重な写真や横山健のインタビュー、パンクに関連する書籍やDVDの紹介等、読みどころは色々ある。余談だが、ボクはここに掲載されているチバユウスケのクラッシュ『ロンドン・コーリング』についての短すぎるコメント(「とにかくパンクの何もかもが詰まってるアルバムだと思います」)を読んで、わざと格好つけてやる気のないように書いているのかと思ったのだが、後にテレビでの挙動を見て「言語による表現に難がある人なんだな」と納得させられた。 

bounce book-PUNK ROCK STANDARDS

bounce book-PUNK ROCK STANDARDS

 

 

3『ロッキングオン2006年9月号』 ロッキングオン 2006年

 

 高1の時、ニルヴァーナグリーン・デイの影響で90年代の文化に興味を持つようになって、買った一冊。「90年代ベスト・ディスク100」という企画だった。「100」と言っているが、編集部にいる人間が90年代に青春を送ったせいもあるのかことさらその時代に思い入れが深かったようで、おまけでさらに100枚選ばれている。だから実質ベスト200。最初の100枚はニルヴァーナやオアシスなどの定番となっている作品が選出されているが、後半の100枚はややマイナー寄り。後半の100枚に教わることが多かった。 

 

4『死ぬまでに聴きたいアルバム1001枚』ソフトバンククリエイティブ 2008年

 

 これは高3の時に買った。「死ぬまでに~したい1001」シリーズというのが海外の出版社からいくつか出ていて、これもその一つ。他に『死ぬまでに観たい映画1001本』とか『死ぬまでに見たい世界の名建築1001』とかが翻訳出版されている。

 とにかく分厚い本で960ページもある。いざとなったら防弾チョッキにも使えるだろう。紹介されているのは基本的にロック・ポップスの名盤で、後は申し訳程度にジャズ、ヒップホップ、ダンス、ワールドミュージックについて触れられている。現代音楽やクラシック、映画音楽などはない。

 ここに掲載されているものを聴けば、ポップス・ロックの「名盤中の名盤」とされているものはだいたい網羅できるのではないだろうか。ネットを探せばこの本に掲載されたアルバムのリストが入手できるが、アルバムを紹介しているコラムが割合面白いので、買って読んでみるのをおすすめする。 

死ぬまでに聴きたいアルバム1001枚

死ぬまでに聴きたいアルバム1001枚

 

 

5『クラブ・ミュージック名盤400』リットーミュージック 2008年

 

 これはいつ買ったか忘れたが、多分大学生ぐらいの時か。ボクは現在に至るまでクラブに一度も行ったことはないが、ダンスミュージックに興味があったので勉強のために読んだ。

 後でアマゾンレビューを見たら、「耳・視点で楽しむCD盤が挙げられている」とやや批判的に書いている人がいた。図らずも、踊れないボクにはぴったりだったようだ。取り上げられているCDは1988年から2008年のもの。 シネマティック・オーケストラやニコラ・コンテはこの本で知って、今も聞いている。

GROOVE Presents クラブ・ミュージック名盤400 CLUB MUSIC 1980s-2000s

GROOVE Presents クラブ・ミュージック名盤400 CLUB MUSIC 1980s-2000s

 

 

6『文化系のためのヒップホップ入門』アルテスパブリッシング 2011年

 

 有名なので今さら説明は不要だろう。これも勉強のために読んだ。ロック方面からの評価が高いパブリック・エネミーが、実はヒップホップの世界では異端であると対談の中で指摘しているように、ディスクガイドの項で紹介されている作品も「ヒップホップ」主流派の作品を多めにチョイスし、文化系の間で偏りがちなヒップホップ観の修正を試みている。 

文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)

文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)