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『日本プロ野球事件史―1934ー2013』

 2013年にベースボール・マガジン社から出た、野球界のトラブルに焦点をあてたムック本。深い考察をするというよりかは、数で勝負といった感じだけど、大きな事件から小さな事件まで網羅しているので、事典的な使い方ができ、手元にあると重宝しそう。

 もちろん、バッキー・荒川乱闘事件や、空白の一日事件、阪急上田監督の抗議、といったものには、それなりに紙面が割かれている。ただ、大杉勝男が乱闘で西鉄のボレスをKOしたとか、彦野のサヨナラ本塁打に代走が出たとか、そういう小さなトリビア記事も面白く読めた。広島ファンがよく暴動を起こしているけど、昔の観客は気性が荒い。球場のフェンスが低く簡単にグラウンドになだれ込めたのも原因だろうか。長めの記事では、2リーグ制誕生について書いたものが、よくまとまっていてためになる。黒い霧事件の年表も。

 合間合間に挟まれているちょっとしたコーナーでは、悪ノリしたような企画がいくつかある。選手やフロントの失言・暴言を集めた「事件なお言葉」、日本でトラブルを起こした外国人選手をまとめた「お騒がせ外国人助っ人伝説」、そして「球界ケンカ最強伝説」など。ちなみに、ケンカ最強ベスト3は、大杉勝男張本勲山崎武司の順となっている。5位にランクインした東映の山本八郎は、ケンカ八郎と呼ばれ、審判に暴行したりして、二度の無期限出場停止処分をくらった選手だ。

 巻末には「日本プロ野球事件年表」、「退場者一覧」などがついている。表紙は、審判に抗議する元巨人ライト。