ブルース・ポリング 『だからスキャンダルは面白い』

 タイトルを見て気になり、図書館になかったのでAmazonで買ったのだが、正直、期待外れの一冊だった。

 文庫本で460ページほどの厚い本で、目次を見ると、「バイロン卿の危険な情事」、「H・G・ウェルズの悪い癖」、「グレアム・グリーンの筆禍騒ぎ」など、魅力的な項目がずらずらと並んでいるのだが、肝心の中身が薄い。基本的に1ページ程度で事件の概要を説明し、次に事件に関わる文章を原典から引用するという形になっているのだが、それがウィキペディア・レベルの情報密度なのだ。「こういう事件があったのか」というカタログ程度には使えるだろうが、詳しい事を知りたい場合にはあまり使えないだろう。あと、西洋の政治家や皇族のスキャンダルが多く、そういった方面にはあまり興味がないので、評価を下げた。

 

だからスキャンダルは面白い (文春文庫)

だからスキャンダルは面白い (文春文庫)