野球

小説家で打線を組んでみた

「〇〇で打線を組んでみた」という、5ch(特になんj)でよく使われているネタがある。野球を知らない人には、細かく説明しても無駄だろうから、本質的なことだけをかいつまんで言うと、野球のルールとセオリーを異分野に適用し、その中でどれだけ突っ込まれ…

板東英二 『プロ野球 知らなきゃ損する』

野球選手も人間である。人間であるからには、金・女・嫉妬といった俗世間のしがらみから簡単に逃れることはできない。いや、むしろ彼らはそういったものに、人一倍敏感にならざるをえない環境に身を置いているとも言える。オフシーズンになれば年俸が話題に…

デュウェイン・ホージー 『ワルが目醒めるとき』

君はホージーを覚えているだろうか? あの、97年から98年にかけてヤクルトにいた「面白助っ人外国人」のホージーである。キャンプ中から野村監督に酷評され、まったく期待されていなかったのが、シーズンが始まると予想外の大活躍。結果的に松井を破りホ…

野村克也と沙知代のコンプレックス

『球界のガン・野村家の人々』という本を読んだ。あの悪名高い鹿砦社から出版された物だ。中身は、南海時代のスパイ野球疑惑、ヤクルトにおける内紛、野村沙知代の横暴といったことが、書かれている。 ミッチー・サッチー騒動の時は、まだ小学生だったので、…

野球選手とメディア

日本ハムファイターズが優勝した。 ファイターズ・ファンの俺としては嬉しいことだ。 そんな中で気になったのは、メディアの注目が大谷へと異常に集まっていることだ。ニュース記事はもとより、試合中も幾度となくベンチにいる大谷にカメラが向けられた。鼻…

秋津弘貴 『プロ野球記者会にいると絶対に書けない話』

ジャーナリストの秋津弘貴が『月刊リベラルタイム』に連載していた野球コラムを加筆し、まとめたのが本書である。中身は、「愛すべきスーパースター「長嶋茂雄」」、「名伯楽「仰木彰」の伝説と遺産」といった過去に焦点をあてたものから、「日本一「中日ド…

金村義明 『80年代パ・リーグ 今だから言えるホントの話』

金村義明と言えば、タレント兼野球解説者として、バラエティ番組などでもよく見かけるが、本書はそんな彼が文字通り「80年代パ・リーグ(一部90年代ネタもあり)」について面白おかしく語ったものだ。 テレビでも近鉄時代の裏話についてはよく喋っている…

育てたいという欲求

今、楽天では梨田監督がオコエを連日スタメンに起用しているけど、ここには梨田の「育てたい」という欲求があると思う。チーム状況的に、オコエがスタメンになってもおかしくはないんだけど、枡田、島内、牧田、聖沢といった中堅クラスの選手がいるなかで、…

愛甲猛 『球界のぶっちゃけ話』

印象としては『球界の野良犬』の姉妹編というか、落穂拾いといった感じ。あっちは自伝的な色合いが強かったけど、こっちは球界全体の話になっている。 例えば、第一章「暗黙のルール」では、ベンチ内における人間関係について触れている。愛甲によれば、選手…

古田が監督に向いていないと考えるいくつかの理由

名捕手=名監督という図式がプロ野球界には根強く残っている。野村克也、森祇晶、そして最近では伊東勤もその仲間に入りそうである。そのため、ヤクルトでは結果を残せなかった古田が、再度監督に挑戦することを期待している人は多い。だが、僕は古田という…

ロバート・ホワイティング 『メジャーリーグ とても信じられない話』

『菊とバット』や『東京アンダーグラウンド』といった著作で知られるロバート・ホワイティングが、メジャーリーグの裏側について解説した本。2008年に出版されたもので、「面白くてためになる」という言葉がぴったりくるほどの良書だと思う。 本書では「…

中牧昭二 『さらば桑田真澄、さらばプロ野球』

本書は、カドヤスポーツで販売促進課長を務めていた中牧昭二が、スポーツメーカーとプロ野球界の癒着について暴露したもので、発売当時はかなり話題になった。元々最初の告発は「週刊現代」誌上で行われたのだが、それ以降も「プロ野球界の体質は一向に改善…

別冊宝島編集部編 『プロ野球スキャンダル事件史』

宝島から出ているということで、かなりどぎつい中身だったりするのかな、なんて思ったが、意外とそうでもなかった。基本的には、野球界のトラブルについて解説したもので、記述はどれも冷静だ。 ボクが面白いと思ったのは、「巨人軍監督解任劇舞台裏」「桑田…

『日本プロ野球事件史―1934ー2013』

2013年にベースボール・マガジン社から出た、野球界のトラブルに焦点をあてたムック本。深い考察をするというよりかは、数で勝負といった感じだけど、大きな事件から小さな事件まで網羅しているので、事典的な使い方ができ、手元にあると重宝しそう。 も…

プロ野球──データと書籍

ボクは小学5年生になった頃、パワプロなどのゲームから野球に関心を持つようになったのだが、その時から試合そのものより、選手の成績とかに興味を持つことが多かった。まあ、オタクだったわけだ。当時(2000年代前半)は、ネット上における野球のデー…

大沢啓二 『球道無頼』

「喝!」で有名だった大沢親分こと大沢啓二が、1996年に出した自伝。敗戦直後の生活から日本ハムの監督を辞めた94年までのことを語っている。 元々『週刊プレイボーイ』に連載していたもので、文体もいつものべらんめい調。話が簡潔にまとまっていて非…

矢崎良一編 『元・巨人』

スポーツライターの矢崎良一が、トレード・解雇・人的補償などによって巨人から放出された有名選手についてまとめた本。一部の選手は「独白」という形式で、放出時の心境について語っている。巻頭には巨人から放出された選手のリスト(2009年11月27…

ナイジェル・ウィルソンとシャーマン・オバンドー

僕が日本ハムファイターズのファンになった2000年頃、野手の助っ人として二人の外国人選手がチームに在籍していた。ナイジェル・ウィルソンとシャーマン・オバンドーだ。オバンドーの方は、99年~02年と04年~05年まで日本ハムに在籍した。ホー…

「Piazza, New York Catcher」の歌詞について

Belle and Sebastianの『Dear Catastrophe Waitress』(2003年)に収録された「Piazza, New York Catcher」にはこんな歌詞がある。 Piazza, New York catcher, are you straight or are you gay? これは、当時ニューヨーク・メッツのキャッチャーだった…

豊田泰光 『サムライたちのプロ野球』

本書は、61年に巨人の監督に就任した川上哲治を批判することから始まる。川上は就任一年目に、ドジャースの管理野球を取り入れ、チームを優勝に導いた。しかし、それがプロ野球から「個」の魅力を消してしまったと豊田は主張する。そして、今では現場を知…

三浦真一郎 『みんな聞き出しちゃった プロ野球 本当のことだけ喋ろうぜ!!』

本書は、元セ・リーグ審判員で、引退後は主に文筆家として活動し、「球界の梨元」とも呼ばれた三浦真一郎が、元野球選手らを相手にした対談集で、1989年に出版された。元々は「週刊宝石」「月刊宝石」誌上に掲載されたもので、本にするにあたり加筆して…