(ようやく)お笑いの仕事始められました

 コントのネタを初めて書いたのは6年ぐらい前だ。「これは面白いかもしれない」と思いついたことを、コンビによるコント形式で書いてみたのだが、人生の9割を家の中で過ごすほど超インドアな自分には、それを具体的な形にする手立てがなく、だけどそのままうっちゃっておくのももったいないので、カクヨムという小説がメインの投稿サイトに載せておいた。

 もちろんなんの反響もなく、アクセス数を見てみると、5年経過した時点でヒトケタという、明らかに自分しかそれを読んでいない、インターネットの海の底の底に沈んでいるというありさま。

「やっぱり誰かにやってもらわないと最低限の反応も得られないなあ」と思っていたものも、LINEの友人が家族を含め10人以下の自分には、どうすれば芸人と知り合えるのかわからなかった。

 風向きが少し変わったのは、去年の4月に第一回漫才脚本大賞で優秀賞をとったことだ。この賞は漫才の「脚本」だけで審査するというもので、自分が心から待ち望んでいたものだった。お笑いをやるような人は自作自演が普通なので、こうした賞への需要がこれまでなかったのだろう。

 ようやくチャレンジできる場所を与えられ、それに応募した結果、優秀賞(最終選考の6人までに残った)をとることができた。ちなみに、大賞をとった人の名前をぐぐったら、テレビ朝日のディレクターの人だった。

 これまでなんの肩書もツテももっていなかった自分だが、これを名刺代わりにしてやるしなかいと決意し、まずは「お笑い相方募集掲示板」というサイトで宣伝を始めた。この掲示板は、東京ホテイソンというコンビの結成場所になったことで有名だが、逆にいうとまだその二人しか結果が出ていない場所でもある。現在お笑い芸人を目指す人は、たいがいが学校時代の友人・知り合い、もしくは芸能事務所の運営する養成所で見つけてしまうので、わざわざこんなところで探すということは常道から外れているということになる。つまりそれだけ変な人が集まりやすいのだ(東京ホテイソンYoutube参照)。なにしろ、2022年になってもUIが2000年代のレベルにとどまっているというシンプルさ。まあ、それ以上のことが必要ないこともあるし、流行のマッチングアプリのようにこだわった物を作ろうとしてもお金にならないから、競合もなかなか現れないのだろう。

 幸い(?)自分は、この掲示板でやばい人には出会わなかったが、俺が会った人から聞いた話だと、手の震えが止まらないほどのアル中で、恥ずかしいからネタができないとのたまう人がいたとか。

 しかし、結論を言うと、俺はこの掲示板をうまく使えなかった。そもそもが「相方」を募集しているところなので、ネタをやってくれるコンビを探している人間に入る隙間はあまりなかった。多くの人間に掲示板経由でアプローチし、ほとんどが無視に終わった。ようやく一人と会い、数カ月後にまた一人探し出して、すわ軌道にのるかと思いきや、一人が辞めてしまうということもあって、計画はポシャった。

 だが、去年の12月一通のメールが届いた。ワタナベエンターテインメントに所属するバッドナイス常田さんからだった。きっかけは俺が常田さんのネタをYoutubeで見て、「この人のネタを書いてみたい」と思い、勝手に書き上げたものを事務所に送ったことだった。そして、それを読んだ常田さんが連絡をくれたのだ。

 それから、年末に一度会い、今年に入ってから本格的にネタの打ち合わせなどをしている。先週Youtubeで公開された「【コント】絶対いそうで いなさそうなアウトな営業マン」では、養命酒の部分の原案を担当した。俺のネタが生まれて初めて形になった瞬間だ。常田さんとの仕事は今後もバシバシ公開される予定なので、チェックしてほしい。

www.youtube.com

 今年はこうしたお笑い関係の仕事を頑張っていく所存である。できれば、自分でもYoutubeのチャンネルを立ち上げ、コントなどの動画をあげられたら最高だ。そのために、自分の知名度を上げていきたい。なにしろ人を集めるのがネタを書くよりも大変だから。

 

カクヨムで公開しているネタ

ジャンボ尾崎手配犯(@hayasiya7) - カクヨム

 

最近はお笑いの勉強をすべく、芸能関係の本をよく読んでいる。以下、面白かった本