フロイト/精神分析にハマる人の特徴

 橋本治が『蓮と刀』の中で、フロイトの「理論」というのは、実はフロイト自身の性格が色濃く反映されているのだ、というようなことを書いていて、そうした観点から『ドストエフスキー父親殺し』などを分析しているのだが、フロイト精神分析にハマる人もまた、フロイトのような性格をしているのではないかと最近思っている。

 そこで、フロイト精神分析にハマっている人の共通点を思いつくままに書き出してみた。サンプルが基本、芸術家たちの言動なので、掲げる例がそっち方面に偏った。あと、フロイトを読んだことがなさそうな人でも、フロイト的な人というのはいて、そういう人も、下に挙げた特徴に当てはまると思う。

 

フロイト精神分析にハマるor相性が良い人の共通点

・理論やコンセプトに拘って、作品を作る

・自分の事を語るときに、話を誇張する

・被害者意識が強い

・嫉妬を隠そうとする

・自意識が強く現れている作品に、嫌悪感を覚える

・『蒲団』のような私小説自然主義的な作品が苦手

・豪快な人間に憧れる(ヤクザ、マフィア、ギャルなど)

・感情を排した物に惹かれる(廃墟やテクノなど)

父親が立派な人だったり、怖い人だったりする

・隠れロマンティスト

・酒やドラッグ、異性に依存しがちである

・憧れている有名人と自分の共通点を探す(誕生日が一緒、星座が一緒など)

・「仮面」という言葉に反応しがちである

・悲観的なアフォリズムを好む(シオラン、『侏儒の言葉』、シモーヌ・ヴェイユ、『悪魔の辞典』など)

・褒められることが苦手

・猜疑心が強く、臆病

・破滅願望

・精神的な意味でマゾヒスト

・「本当の自分などない」とか言う

・露悪的だったり、ナルシシスティックだったりする文章を書く

・流行に乗るのが苦手(ただし、憧れてはいる)

・気分の上がり下がりが激しい

・自分が生まれる前の文化に、強く惹かれている

・文化の中心にいても、「遅れてきた人間」であるという意識がある

・職場やサークルなどで、「ここは自分の居場所ではない」とよく思う

 

 最近は、「精神的な意味でマゾヒスト」ということについてよく考えている。僕はよく芸術家の自伝や伝記を読むのだが、薬中やアル中になる人は、そういう傾向が強いのではないかと思っている。いつか、まとまった文章を書いてみたい。

 

蓮と刀―どうして男は“男”をこわがるのか? (河出文庫)

蓮と刀―どうして男は“男”をこわがるのか? (河出文庫)

 

   

 

川本三郎 『スタンド・アローン』

 たまたま昔の書籍に入っていた広告を見て気になり、読んでみたのだが、これが抜群に面白かった。「今世紀初頭(20世紀)から現在まで、映画、文学、スポーツ、音楽などの分野で独自の世界を築いた個性的な男たち23人のミニ・バイオグラフィー」というのが、裏表紙に記載されている本書の要約だ。取り上げられているのは、W・Cフィールズ、B・トレヴン、ハリー・クロスビー、ノエル・カワードフランク・キャプラマルカム・ラウリーミッキー・マントル、R・W・ファスビンダーなど。

 本国ではそれなりに有名だが、日本では未だ伝記が出版されていないような人物を多く取り上げているのが助かる。例えば、B・トレヴンは、ジョン・ヒューストン監督『黄金』の原作者だが、当時は覆面作家で、その正体と経歴が簡単にまとめられている。こういうのは貴重だ。どの人物も文庫で12ページ程度の紹介なのだが、最低限の情報が過不足なく詰め込まれていて、人となりがすぐに理解できる。まとめ方も、上手い。前述した人名にピンときた人は、手に取るべきだろう。

 

スタンド・アローン―20世紀・男たちの神話 (ちくま文庫)
 

  

黄金 (1954年) (Hayakawa pocket books)

黄金 (1954年) (Hayakawa pocket books)

 

  

ロン・ローゼンバウム 「ドナルド・トランプって結構いい人だ」

 かつて、東京書籍が「アメリカ・コラムニスト全集」というシリーズを企画し、トム・ウルフポーリン・ケイルの批評的エッセイ集を出版していた。

 この前、図書館でそのシリーズの中の一冊、ロン・ローゼンバウムの『ビジネス・ランチをご一緒に』というのを借りてみた。作者のローゼンバウムは、経済ジャーナリスト兼小説家で、原著は1987年に出版されている。ちゃんと読むつもりではなく、「取り敢えず中身を確認しておくか」ぐらいの気持ちだったのだが、目次を眺めていると「ドナルド・トランプって結構いい人だ」という刺激的なタイトルが目に飛び込んできた。

『ビジネス・ランチをご一緒に』は、成功した経営者やセレブの実態について、ローゼンバウムが彼ら本人にインタビューして書いたもの。トランプはその内の一人という扱いだ。80年代の話なので、内容は実業家としてのトランプについて迫るものとなっている。

 しかし、ローゼンバウム自身も驚いていることだが、トランプはまず最初に、経営の話よりも「核拡散」という政治問題について喋りたがった。一瞬、冗談だと思うローゼンバウムだが、トランプは本気なのである。本気で、フランスの核輸出や、カダフィのような独裁者が核兵器を持つことについて憂いているのである。ローゼンバウムは困惑気味にこう書いている。

 

(前略)だがそれ(核拡散)に関する彼の話を聞いているうちに、私は、トランプがそれに真剣に取り組んでいると確信するようになった。

 これは私にとっては、ちょっとした苦しい結論である。(中略)私は安っぽいジョークと皮肉をすべて捨てざるをえなくなった。もしそれが、野心満々の不動産屋が国家的舞台へ躍り出ようとする、何か奇異な自己中心的行動であれば、ジョークや皮肉も言えただろうに、すべてそうしたものは言えなくなってしまったのである。(p.65)

 

 トランプが核に興味を持ったのは、放射線治療の先駆者だった叔父(ジョン・トランプ)を通してだった。叔父から、核爆弾が年々容易に作ることができるようになっているということを聞いたトランプは、人類の破滅を防ぐべく、核の拡散を防止することを真剣に考えるようになったというのだ。彼はアメリカ側の政策担当者を批判し(ちなみに、時代はレーガン政権下である)、「核拡散」防止策について、ローゼンバウムに語る。例えば、こんな調子だ。

 

 経済面か何かで強い態度に出るべきだろうと、私は思う。解決するには経済的な要素が大きく絡んでくるからね。そうした国々(パキスタン等)の多くはぜい弱だ。それに対しわが国には、今まで一度も使ったことのない巨大な力がある。彼らは食糧や医薬品の面でわが国に依存している。私はこれ以外の問題に関して、こう提案したことは一度もない。だが、この問題は、何としても解決しなければならない問題だ。(p71-72)

 

 実際、トランプはレーガンに近い人々にアプローチし、核問題についての持論を何度も開陳していたようだ。ローゼンバウムは、トランプがホワイトハウスの「厄介者」になっているかもしれないと書いているが、この時の苛立ちが、のちの大統領選立候補にも繋がっているのかもしれない。つまり、政治を動かすには、政治家になる以外方法はないと考えたということだ。トランプは経営者の政治的影響力の限界を、核問題を通じて知ったのだった。

 トランプのパーソナリティについては、散々色々なことが言われているが、この核問題への熱心な取り組みを見る限り、彼には彼なりの「正義感」があるということがわかる。単に「野心」だけで大統領に立候補したわけではない。彼は自分の言葉を信じきっている。だからこそ、「強い」のだろう。

 

ビジネス・ランチをご一緒に ロン・ローゼンバウム集 (アメリカ・コラムニスト全集)

ビジネス・ランチをご一緒に ロン・ローゼンバウム集 (アメリカ・コラムニスト全集)

 

 

野球選手とメディア

 日本ハムファイターズが優勝した。

 ファイターズ・ファンの俺としては嬉しいことだ。

 そんな中で気になったのは、メディアの注目が大谷へと異常に集まっていることだ。ニュース記事はもとより、試合中も幾度となくベンチにいる大谷にカメラが向けられた。鼻くそをほじる暇もないくらい、大谷は監視されている。

 前にクロマティの自伝を読んだことがある。『さらばサムライ野球』という本だ。その中で面白かったのは、巨人の選手たちがいかにメディアの目を気にしているか、ということを書いた箇所だ。彼らは試合で活躍すると、次の日、ロッカールーム等で、スポーツ新聞の一面を必ず確認する。大きく扱われていれば嬉しいし、冷淡な扱いをされていれば当然憤慨する。クロマティ自身もしょっちゅう確認していた。

 だが、ここで問題が一つ起こる。メディアとしては、中途半端な選手の活躍よりも、例えば、原辰徳の三振の方を記事にする。スターというのは一挙手一投足全てに注目が集まる存在であり、注目されるからこそスターでもある。活躍したのに取り上げられない選手からすれば、何とも不公平な話だ。だから、当時の巨人では、原に対する嫉妬がチームメイトの間にわだかまっていた。

 大谷についても、ファイターズ内で同じことが起こっているのではないかと、俺は心配している。それを表に出す選手はいないだろうが、どんな試合でも大谷がトップに扱われ、活躍した自分が無視されるという状況に、プライドの高い野球選手がいつまでも耐えられるだろうか。チームメイトは仲間でもあるが、同時にライバルでもある。だが、大谷は最早日本の選手では追いつけないような場所にまで達してしまった。選手たちの大谷に対する反応といえば「あれは別格」というような、半ば賞賛・半ば呆れるといった感じだ。ダルビッシュのファイターズ在籍時代の末期もそんな空気が漂っていた。日本の野球に大谷は収まらなくなっている。来年は日本でプレーするとのことなので、再来年にはメジャーに挑戦してもいいのではないだろうか。俺個人としては、打者でいってほしい。空振りにさえロマンを感じさせる選手は、大谷しかいないからだ。

 

 

さらばサムライ野球

さらばサムライ野球

 

 

 

フィリップ・ロス原作映画ヒット祈願

 今年はフィリップ・ロス原作の映画が二本も公開される。一本はIndignationで、監督は『ハルク』や『ブロークバック・マウンテン』のプロデューサーを務めたジェームズ・シェイマスだ。これが初監督作となる。シネマトゥデイによれば、内容は以下の通り。 

 

 1950年代、朝鮮戦争下のニュージャージー州ニューアークに住む18歳の青年マーカス(ローガン・ラーマン)が、自殺未遂の過去があるオリヴィア(サラ・ガドン)や大学学部長コードウェル(トレイシー・レッツ)と出会ったことから起きる、思いがけない大学生活を描いている。2008年に出版された作家フィリップ・ロスの同名小説を映画化した。*1

  

 もう一本は、『トレインスポッティング』などで知られる俳優のユアン・マクレガーが監督したAmerican Pastoral 。これも初監督作品。内容は以下の通り。 

 

『アメリカン・パストラル(原題)』は、父は学生時代のスポーツヒーローで、成功したビジネスマン(ユアン)、母は美人コンテストの優勝者(ジェニファー・コネリー)という絵に描いたような完璧なアメリカ人一家が、ベトナム戦争に影響されて暴力的な抗議活動に身を投じた娘(ダコタ・ファニング)によって崩壊させられるさまを描いたドラマ。*2 

 

 スター俳優の初監督作品であり、原作がピューリッツァー賞を受賞していることから、American Pastoral の方は日本でも公開されるのではないだろうか。Indignationにも期待したいところ。僕としては、映画が日本で公開され、未訳の原作が翻訳・出版されるのが一番好ましい。

 海外文学は基本的にあまり売れないので、きっかけがないとなかなか翻訳・出版されにくい。「映画原作」の冠は売り文句になるが、肝心の映画がこけると意味がなくなってしまう。まずは、翻訳のために、映画のヒットを願うしかない。頑張れ、シェイマス、マクレガー。

 ロスの作品は、90年代以降に出版されたものが、未訳であることが多い。最近では、村上柴田翻訳堂シリーズの一冊として『素晴らしいアメリカ野球』が復刊されたり、内田樹効果?で、『プロット・アゲインスト・アメリカ』がそこそこ売れたりしたようなので、他の作品にも期待したいところだ。特に全米図書賞受賞作であるSabbath's Theaterや、元妻クレア・ブルームについて書いたと言われるI Married a Communist、自伝的作品The Facts: A Novelist's Autobiographyを読んでみたい。ちなみに、クレア・ブルームにもLeaving a Doll's House: A Memoirというそのものずばりなタイトルの自伝があって、そこでロスとの生活について詳しく書いているようなので、それも翻訳されてほしいなあ。

 

Indignation

Indignation

 

  

American Pastoral

American Pastoral

 

  

Leaving a Doll's House: A Memoir

Leaving a Doll's House: A Memoir

 

 

オルギア視聴覚室

 昨日、池袋のシアター・グリーン(BASE THEATER)で開催された「オルギア視聴覚室」という演劇イベントを観に行った。ツイッターでフォローしている人たちが関わっているということと、小劇場的なものを体験してみたかった、というのが観劇のきっかけである。演劇に疎い人間なので、当然シアター・グリーン自体訪れるのは初めてだったのだが、段差にクッションを置いただけのシンプルな客席は、演者との距離感をぐっと縮めているような感じで、まさに想像していた「小劇場」そのものだ。

 最初の演目は「税金と死と女」(ベンジャミン・フランクリンの言葉からとっているらしい)による二人芝居で、ストロボを使いパラパラを踊った後、女二人が互いの彼氏や性癖について語り始めるという、良い意味で「俗悪」の極みのような内容。「首絞め」、「眼球舐め」という大変刺激的な単語が、真昼間から飛び交う異様な空間の中、二人は話し合いながらどんどん服を脱いでいき、最後には水着のような格好にまでなると、演者の一人であるhocotenさんの露出した胸に「税金」という文字が現れる。悪意だ。

 二番目に登場したのは、東京にこにこちゃん。上下真っ白の衣装を着た男がパイプ椅子に座りながら一人芝居をするのだが、開口一番、大声で「ヒィーヒッヒ」という不気味な笑い声をあげたので、場内が一瞬緊張した。しかし、ネタ自体は真っ当な物で、「相談屋」を職業とする男が、他人の真面目な相談に不謹慎な回答を返すうち、犯罪者ばかりが相談しにくるようになる、というものだった。特に放火魔の悩みに対する回答が一番笑えた。一応、ストーリーもオチもあり、脚本はきちんと完成している。「あっし」という一人称や、過剰な演技が、劇団ひとりを想起させた。

 三番目は、コンプソンズという劇団で、登場人物は四人。「何者」(朝井リョウ?)というタイトルで、就活をテーマにした劇ということだが、印象としては、就活を背景にした「コント」という風だった。女なれしていない男が、「寝る・寝ない」を巡って、元カノの家で激しい攻防を繰り広げるシーンが面白かった。まだできたばかりの劇団らしいが、これから伸びていくような予感がした。

 途中で帰ったので、演目全ては見れていないのだが、見た限りでは「笑い」の取り入れ方が、どの団体も上手かったように思える。小劇場の「今」を知れてよかった。

 

stage.corich.jp

 

 

 

遠山純生編 『映画監督のお気に入り&ベスト映画』

 ツイッターでフォローしている人がこの本に言及していたので、図書館で借りてみた。

 中身は、評論家がタランティーノウォン・カーウァイの映画遍歴について書いたものや、エリック・ロメールキアロスタミといった有名監督が映画について書いたエッセイの翻訳(ポール・シュレイダーがヤクザ映画を詳細に分析した評論もある)、そして「世界の一流監督が選ぶオールタイム・ベストテン」といった構成になっている。その他、「映画史年表」や「アメリカ映画 ジャンル&サブ・ジャンル相関図」といったおまけも充実している。

 ここにはメモ的に、「オールタイム・ベスト」の一部を転載しよう。

 

リンジー・アンダースン

『イギリスに耳を傾けよ』ハンフリー・ジェニングス

コレヒドール戦記』ジョン・フォード

東京物語小津安二郎

『歌のレッスン』リンジー・アンダースン他

『我輩はカモである』レオ・マッケリー

『新学期・操行ゼロ』ジャン・ヴィゴ

『優しい人』クロード・オータン=ララ

『大地』アレクサンドル・ドヴジェンコ

若草の頃ヴィンセント・ミネリ

『黄金時代』ルイス・ブニュエル

 

ペドロ・アルモドバル

『イタリア旅行』ロベルト・ロッセリーニ

哀愁の湖ジョン・M・スタール

『オープニング・ナイト』ジョン・カサヴェテス

アパートの鍵貸しますビリー・ワイルダー

『生きるべきか死ぬべきか』エルンスト・ルビッチ

『エル』ルイス・ブニュエル

ゲームの規則ジャン・ルノワール

『静かなる男』ジョン・フォード

過去を逃れてジャック・ターナー

北北西に進路を取れアルフレッド・ヒッチコック

 

ジョン・カーペンター

『コンドル』ハワード・ホークス

『フォルスタッフ 真夜中の瞳』オーソン・ウェルズ

リオ・ブラボーハワード・ホークス

ブルジョワジーの秘かな愉しみ』ルイス・ブニュエル

『チャイナタウン』ロマン・ポランスキー

赤ちゃん教育ハワード・ホークス

『捜索者』ジョン・フォード

『暗黒街の顔役』ハワード・ホークス

『めまい』アルフレッド・ヒッチコック

 

ジャン=ジャック・ベネックス

『2001年宇宙の旅』スタンリー・キューブリック

セリーヌ』ジャン=クロード・ブリソー

『白い町で』アラン・タネール

天井桟敷の人々』マルセル・カルネ

ゲームの規則ジャン・ルノワール

アタラント号ジャン・ヴィゴ

『白い馬』アルベール・ラモリス

『オペラは踊る』サム・ウッド

『モダン・タイムス』チャールズ・チャップリン

『犯罪河岸』アンリ=ジョルジュ・クルーゾ

 

スタン・ブラッケイジ

『詩人の血』ジャン・コクトー

『オルフェ』ジャン・コクトー

『オルフェの遺言』ジャン・コクトー

『ロンドンの雄鹿』ジョン・チェンバーズ

『対角線交響楽』ヴィキング・エッゲリング

『イワン雷帝』セルゲイ・エイゼンシュタイン

『すべての死者たちの書』ブルース・エルダー

『モーション・ペインティング』オスカー・フィッシンガー

『詩人のベール』ピーター・ハーウィッツ

『ゴー!ゴー!ゴー!』マリー・メンケン

『このうえなく優美な死体の冒険』アンドリュー・ノーレン

『見られ続けて』フィル・ソロモン

 

ジャッキー・チェン

『80日間世界一周』マイケル・アンダースン

市民ケーンオーソン・ウェルズ

ドクトル・ジバゴ』デイヴィッド・リーン

風と共に去りぬヴィクター・フレミング

『ミッドナイト・ラン』マーティン・ブレスト

カッコーの巣の上で』ミロシュ・フォアマン

七人の侍黒澤明

『戦場にかける橋』デイヴィッド・リーン

ディア・ハンターマイケル・チミノ

ゴッドファーザーフランシス・フォード・コッポラ

 

チェン・カイコー

地獄の黙示録フランシス・フォード・コッポラ

市民ケーンオーソン・ウェルズ

大人は判ってくれないフランソワ・トリュフォー

ゴッドファーザーフランシス・フォード・コッポラ

イントレランス』D・W・グリフィス

アラビアのロレンス』デイヴィッド・リーン

羅生門黒澤明

『タクシー・ドライバー』マーティン・スコセッシ

レイジング・ブルマーティン・スコセッシ

黄色い大地チェン・カイコー

 

マイケル・チミノ

『山猫』ルキノ・ヴィスコンティ

コレヒドール戦記』ジョン・フォード

『ルートヴィヒ 神々の黄昏』ルキノ・ヴィスコンティ

『捜索者』ジョン・フォード

『道』フェデリコ・フェリーニ

天井桟敷の人々』マルセル・カルネ

荒野の決闘ジョン・フォード

甘い生活フェデリコ・フェリーニ

若者のすべてルキノ・ヴィスコンティ

七人の侍黒澤明

 

アレックス・コックス

『皆殺しの天使』ルイス・ブニュエル

『アルジェの戦い』ジッロ・ポンテコルヴォ

市民ケーンオーソン・ウェルズ

『炎628』

『生きる』黒澤明

キング・コング』メリアン・C・クーパー&アーネスト・B・シェードサック

『恐怖の報酬』アンリ=ジョルジュ・クルーゾー

『黄金』ジョン・ヒューストン

『2001年宇宙の旅』スタンリー・キューブリック

『乱』黒澤明

 

ジョナサン・デミ

『アントニオ・ダス・モルテス』グラウベル・ローシャ

暗殺の森ベルナルド・ベルトルッチ

ドゥ・ザ・ライト・シングスパイク・リー

『ゲアトルード』カール・Th・ドライヤー

キング・コングメリアン・C・クーパー&アーネスト・B・シェード

『神々の深き欲望』今村昌平

『年月を数える夜』シャディ・アブデル=サラーム

『ロビンとマリアン』リチャード・レスター

ピアニストを撃てフランソワ・トリュフォー

オズの魔法使ヴィクター・フレミング

 

スタンリー・キューブリック

『青春群像』フェデリコ・フェリーニ

『野いちご』イングマール・ベルイマン

市民ケーンオーソン・ウェルズ

『黄金』ジョン・ヒューストン

『街の灯』チャールズ・チャップリン

『ヘンリー五世』ローレンス・オリヴィエ

『夜』ミケランジェロ・アントニオーニ

『ザ・バンク・ディック』エディ・クライン

『ロキシー・ハート』ウィリアム・ウェルマン

『地獄の天使』ハワード・ヒューズ

 

フェデリコ・フェリーニ

マチステの地獄征伐』グイド・ブリニョーネ

『街の灯』チャールズ・チャップリン

『怪傑ディアボロ』ハル・ローチ&チャールズ・ロジャーズ

フランケンシュタイン』ジェイムズ・ホエール

駅馬車ジョン・フォード

『戦火のかなた』ロベルト・ロッセリーニ

『2001年宇宙の旅』スタンリー・キューブリック

ブルジョワジーの秘かな愉しみ』ルイス・ブニュエル

『ベルリンで離ればなれになったトトとペッピーノ』ジョルジュ・ビアンキ

インテルビスタフェデリコ・フェリーニ

 

アトム・エゴヤン

ラルジャンロベール・ブレッソン

『ざくろの色』セルゲイ・パラジャーノフ

8 1/2フェデリコ・フェリーニ

『キング・オブ・コメディ』マーティン・スコセッシ

『鏡』アンドレイ・タルコフスキー

『夜』ミケランジェロ・アントニオーニ

裁かるるジャンヌ』カール・Th・ドライヤー

『仮面/ペルソナ』イングマール・ベルイマン

『テオレマ』ピエル・パオロ・パゾリーニ

女と男のいる舗道ジャン=リュック・ゴダール

 

エドワード・ヤン

『アギーレ・神の怒り』ヴェルナー・ヘルツォーク

ラルジャンロベール・ブレッソン

ブルー・ベルベットデイヴィッド・リンチ

時計じかけのオレンジスタンリー・キューブリック

8 1/2フェデリコ・フェリーニ

浮雲成瀬巳喜男

切腹小林正樹

『マンハッタン』ウディ・アレン

『アメリカの伯父さん』アレン・レネ

ノスタルジアアンドレイ・タルコフスキー

 

テリー・ギリアム

市民ケーンオーソン・ウェルズ

七人の侍黒澤明

『第七の封印』イングマール・ベルイマン

8 1/2フェデリコ・フェリーニ

『2001年宇宙の旅』スタンリー・キューブリック

『キートンの探偵学入門』バスター・キートン

『ピノキオ』ベン・シャープスティーン&ハミルトン・ラスク

天井桟敷の人々』マルセル・カルネ

『片目のジャック』マーロン・ブランド

アパートの鍵貸しますビリー・ワイルダー

 

ウィリアム・フリードキン

市民ケーンオーソン・ウェルズ

『イブの総て』ジョーゼフ・L・マンキーウィッツ

『黄金』ジョン・ヒューストン

『2001年宇宙の旅』スタンリー・キューブリック

モントリオールのジーザス』ドゥニ・アルカン

『欲望』ミケランジェロ・アントニオーニ

8 1/2フェデリコ・フェリーニ

『突撃』スタンリー・キューブリック

ラストタンゴ・イン・パリベルナルド・ベルトルッチ

 

侯孝賢

フェリーニのアマルコンド』フェデリコ・フェリーニ

浮雲成瀬巳喜男

勝手にしやがれジャン=リュック・ゴダール

東京物語小津安二郎

『遠い雷鳴』サタジット・レイ

『まわり道』ヴィム・ヴェンダース

『不安と魂』ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー

『アギーレ・神の怒り』ヴェルナー・ヘルツォーク

『愛に関する短いフィルム』クシシュトフ・キエシロフスキ

ゴッドファーザーフランシス・フォード・コッポラ

 

デレク・ジャーマン

アタラント号ジャン・ヴィゴ

『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー

カンタベリー物語』ピエル・パオロ・パゾリーニ

老兵は死なずマイケル・パウエルエメリック・プレスバーガー

たそがれの女心マックス・オフュルス

『午後の網目』マヤ・デーレン&アレクザンダー・ハミッド

『モダン・タイムス』チャールズ・チャップリン

『オルフェ』ジャン・コクトー

パンドラの箱』G・W・パブスト

オズの魔法使ヴィクター・フレミング

 

アキ・カウリスマキ

東京物語小津安二郎

肉体の冠ジャック・ベッケル

黒い罠』&『審判』オーソン・ウェルズ

『ゲアトルード』カール・Th・ドライヤー

シラノ・ド・ベルジュラックマイケル・ゴードン

『幻影は市電に乗って旅をする』ルイス・ブニュエル

『極北の怪異』ロバート・フラハティ

『はなればなれに』とその他の作品 ジャン=リュック・ゴダール

『モンタレー・ポップ』D・A・ペネベイカー

『白いトナカイ』エリック・ブロムベルイ

 

マイケル・マン

地獄の黙示録フランシス・フォード・コッポラ

戦艦ポチョムキン』セルゲイ・エイゼンシュタイン

ファウストF・W・ムルナウ

博士の異常な愛情スタンリー・キューブリック

キッスで殺せロバート・オルドリッチ

荒野の決闘ジョン・フォード

プロビデンスアラン・レネ

民衆の敵ウィリアム・ウェルマン

『ジプシーのとき』エミール・クストリッツァ

『2001年宇宙の旅』

 

フレデリック・ワイズマン

マルクス一番乗り』サム・ウッド

『オペラは踊る』サム・ウッド

『我輩はカモである』レオ・マッケリー

『ターミナル・ホテル クラウス・バービーの生涯と時代』 マルセル・オフュルス

『崖』フェデリコ・フェリーニ

『モダン・タイムス』チャールズ・チャップリン

カビリアの夜フェデリコ・フェリーニ

『W・C・フィールズの歯科医』レスリー・ピアス

『鏡の中の女』イングマール・ベルイマン

『黄金狂時代』チャールズ・チャップリン

  

ジョン・シュレンジャー

『ウンベルトD』ヴィットリオ・デ・シーカ

ブルジョワジーの秘かな愉しみ』ルイス・ブニュエル

大いなる幻影ジャン・ルノワール

『生きる』黒澤明

市民ケーンオーソン・ウェルズ

『ファニーとアレクサンデル』フェデリコ・フェリーニ

『第三の男』キャロル・リード

『サンセット大通り』ビリー・ワイルダー

雨に唄えばスタンリー・ドーネンジーン・ケリー

大人は判ってくれないフランソワ・トリュフォー

 

ポール・シュレイダー

ゲームの規則ジャン・ルノワール

東京物語小津安二郎

『スリ』ロベール・ブレッソン

市民ケーンオーソン・ウェルズ

裁かるるジャンヌ』カール・Th・ドライヤー

暗殺の森』ベルナルド・ベルトリッチ

『めまい』アルフレッド・ヒッチコック

『男性・女性』ジャン=リュック・ゴダール

『街の灯』チャールズ・チャップリン

『捜索者』ジョン・フォード

 

イェジー・スコリモフスキ

8 1/2フェデリコ・フェリーニ

市民ケーンオーソン・ウェルズ

羅生門黒澤明

『第七の封印』イングマール・ベルイマン

アタラント号ジャン・ヴィゴ

『忘れられた人々』ルイス・ブニュエル

『太陽はひとりぼっち』 ミケランジェロ・アントニオーニ

若者のすべてルキノ・ヴィスコンティ

去年マリエンバートでアラン・レネ

ゴッドファーザーPART2』フランシス・フォード・コッポラ

 

オリヴァー・ストーン

『我等の生涯の最良の年』ウィリアム・ワイラー

アラビアのロレンス』デイヴィッド・リーン

博士の異常な愛情スタンリー・キューブリック

『1900年』ベルナルド・ベルトリッチ

レイジング・ブルマーティン・スコセッシ

『南海征服』フランク・ロイド

『波止場』エリア・カザン

ゴッドファーザー』『ゴッドファーザーPART2』フランシス・フォード・コッポラ

『突撃』スタンリー・キューブリック

市民ケーンオーソン・ウェルズ

 

ニキータ・ハミルコフ

『国境の町』ボリス・バルネット

8 1/2フェデリコ・フェリーニ

市民ケーンオーソン・ウェルズ

俺たちに明日はないアーサー・ペン

『ベニスに死す』ルキノ・ヴィスコンティ

カッコーの巣の上で』ミロシュ・フォアマン

アタラント号ジャン・ヴィゴ

『ザ・デッド』ジョン・ヒューストン

『恥』イングマール・ベルイマン

羅生門黒澤明

 

ジョン・ウー

市民ケーンオーソン・ウェルズ

『2001年宇宙の旅』スタンリー・キューブリック

『サムライ』ジャン=ピエール・メルヴィル

アラビアのロレンス』デイヴィッド・リーン

ミーン・ストリートマーティン・スコセッシ

ワイルドバンチサム・ペキンパー

ゴッドファーザーPART2』フランシス・フォード・コッポラ

七人の侍黒澤明

ウェスト・サイド物語ロバート・ワイズ

レイジング・ブルマーティン・スコセッシ

 

マーティン・スコセッシ

8 1/2フェデリコ・フェリーニ

市民ケーンオーソン・ウェルズ

『山猫』ルキノ・ヴィスコンティ

『赤い靴』マイケル・パウエルエメリック・プレスバーガー

『捜索者』ジョン・フォード

 

 抜き出してて思ったが、ちょっとみんな選ぶ映画が味気なさすぎでる。こういう『ベスト10』の楽しみって、その人の思想なり嗜好なりを知れることにあるのに、人格を感じさせないチョイスが多い。『市民ケーン』とか『8 1/2』とか『羅生門』とか『東京物語』とか『アタラント号』とか、そんなんばっかり選んで、何を言いたいのだろう。か。「名作」を抜き出しただけのリストほどつまらないものはない。もっと趣味嗜好を反映させたリスト(例えばこういうやつ)が見たかった。まあ、コラムの方が充実しているので、そっちをメインに読めばいいと思う。

 

映画監督のお気に入り&ベスト映画

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