2015-01-01から1年間の記事一覧

ブログ記事がグーグル検索でトップに表示されるようになる方法教えます

ブログを始めて数年、俺はついに気が付いてしまった。 ブログの記事がどうやったらグーグル検索でトップに表示されるようになるか、ということを。 答えは至ってシンプルだ。 「めちゃくちゃマイナーなことを取り上げる」 これだ。 例えば、俺はマーティン・…

たったひとりで運動するということ──スポッチャ体験記

僕は自他ともに認めるオタクだが、運動は嫌いではない。嫌いなのは団体でやるスポーツだ。だから、卓球とかはかなり好きで、中学の時学校の近くにある公民館みたいなところでよくやっていた。今はバッティングセンターに通うことが多い。それで、都内のバッ…

ロバート・ホワイティング 『メジャーリーグ とても信じられない話』

『菊とバット』や『東京アンダーグラウンド』といった著作で知られるロバート・ホワイティングが、メジャーリーグの裏側について解説した本。2008年に出版されたもので、「面白くてためになる」という言葉がぴったりくるほどの良書だと思う。 本書では「…

「Wanda Wultz」と日本語

Youtubeで適当に音楽を漁っていたら、Venusというベルギーで結成されたロックバンドの『Vertigone』というアルバムが出てきて、聞き流していたら、「Wanda Wultz」という曲に差し掛かった時、日本語が聞こえてきた。ちなみにこれがその曲である。 Venus - Wa…

ジェレミー・リード 『ワイルド・サイドの歩き方 ルー・リード伝』

ニューヨークの暗部を歌い尽くした男、ルー・リード。彼の人生を総括した本が、詩人・小説家であるジェレミー・リードの手によって著わされた。「俺は誰よりもルー・リードらしく振る舞える」とうそぶき、自らを積極的に「偶像化」した彼の真の姿を、本書に…

スタジオ・ボイス 2008年3月号 次世代【オルタナティヴ・ミュージック】ランキング100!!

オルタナといっても90年代の ポスト・グランジを指すのではない。 70年代後半に種を蒔かれた”もうひとつの”音楽は 80年代の”実験の夜”を通り過ぎ 90年代にエディットされ いまではカルチャー全般に横たわる規範となった。 そして00年代。細分化の…

映画の中の「文学」にまつわるミス

若松孝二の『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』を見ていたら、『英霊の聲』が河出書房から出版されて売れているという話が出た後に、ノーベル文学賞の話題に移るというシーンがあった。そこで三島役の井浦新が「なにしろ谷崎さんも候補になっていますか…

『サバービア─反逆のパンク・ロック』の思い出

今はもう閉館してしまったシアターN渋谷というミニシアターに、高校生の頃、音楽のドキュメンタリー映画をよく観に行っていた。当時は、パンク・ロックに強い関心を持っていて、80年代アメリカのパンク・シーンを描いた『アメリカン・ハードコア』を観に行…

マドレーヌ・シャプサル編 『恋する手紙』

山本耕史が堀北真希に数十通の手紙を送ったというニュースを見て、文芸誌「エクスプレス」のスタッフとして数々の作家にインタビューを行い、後に自身も作家となったマドレーヌ・シャプサルが編集した『恋する手紙』という、前から気になっていた著作を読ん…

クイック・ジャパン 1994年Vol.1 小沢健二×鶴見済

『クイック・ジャパン』創刊号は1994年8月にに刊行された。その前年に出た創刊準備号は、当時飛鳥新社の編集者だった赤田祐一が自腹を切って刊行にこぎつけたものだった(社長からは「俺にはひとつもわからねえ」と言われたらしい)。創刊号からは版元…

テイラー・ハックフォード 『愛と青春の旅立ち』

top.tsite.jp T-siteの映画のコーナーに『愛と青春の旅立ち』のレヴューが掲載されました。 愛と青春の旅だち [DVD] 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン 発売日: 2014/09/10 メディア: DVD この商品を含むブログ (2件) を見る

「村上春樹」というイメージ

村上春樹は『羊をめぐる冒険』で、「右翼の大物」なる人物を登場させていたけれど、今、自分が社会的に大きな影響力を持っていることについてはどう思っているのだろうか。何せ、小説内で用いたクラシック音楽を、ベストセラーにすることができるぐらいだ。…

SST Records マイナー作品紹介②

V.A. 『The Melting Pot』1988年 これは、Dave Markeyというインディーズで活躍している映画監督が企画したアルバムで(彼は後に『1991: The Year Punk Broke』を撮った)、収録されている曲は全てカバー。一部はMarkeyの映画に使われているようだ。 全体的…

SST Records マイナー作品紹介①

高校時代にBlack Flagを聞いて以来、SSTの作品を少しずつ集めてきた。SSTのCDを買うと中にカタログが入っていることがあって、俺はそれを眺めるのが結構好きだ。中にはカセットでしか販売されていない商品もある。SSTの公式サイトは過去の作品をあまり取り上…

『五分後の世界』の元ネタと龍と蓮實の微妙な関係

「残酷な視線を獲得するために」と題された村上龍と蓮實重彦の対談(初出は「ユリイカ」臨時増刊「総特集 村上龍」青土社、1997年)で、村上は『五分後の世界』がメイラーの『裸者と死者』に影響を受けたことを明らかにしている。 僕は、ノーマン・メイラー…

R・W・ファスビンダー 『エフィー・ブリースト』

15日に、アテネフランセ文化センターで観たが、あまり関心しなかった。ファスビンダーの問題というよりかは、フォンターネの原作がどうしよもうなく古びているのだと思う(トーマス・マンは絶賛し、ベケットは『クラップの最後のテープ』で言及しているが…

ロッキング・オン・ジャパン 1996年4月号 巻頭大特集 小沢健二!

家の本棚を漁ったら、『ロッキング・オン・ジャパン』1996年4月号が出て来た。表紙は小沢健二の顔のどアップで、彼のインタビューが巻頭に置かれている。「レヴュー96」と題されたツアーに入る直前に行われたインタビューなので、まずはライブの話題…

ヒップかスクウェアか メイラーのリスト

このブログのアクセス解析を見たら、ノーマン・メイラー関連で訪問する人が多いので、参考までに『ぼく自身の広告』に所収されている「リスト」というのをここに引用してみたいと思う。これは何がHipで何がSquareかということを、メイラー自身が分類したもの…

『自由の代償』と『すべての男は消耗品である』

村上龍のエッセイ『すべての男は消耗品である』を読んでいたら、市原悦子主演の単発ドラマ『現代人妻戯画』を扱ったところがあって、そのドラマというのが、市原演じる主婦が金田賢一演じる売春夫を買うというもので、彼女は金田の関心を繋ぎとめ続けるため…

サンドウィッチマン 『敗者復活』

サンドウィッチマンがお笑いコンビの中で一番好きかもしれない。ネタは当然面白いと思っているし、あと、強面だけどガツガツ前に出ていかないというか、与えられた仕事を確実にこなす職人的なところに魅かれているのかも。 それで彼ら二人のパーソナリティに…

黒歴史&お蔵入りアルバム一覧

一度は正式にリリースされたものの、後にミュージシャン本人によって否定されたアルバムというのが、世の中にはいくつかある。また、様々な理由によってお蔵入りし、後になってリリースされたものもある。ここではその両方を簡単に紹介しよう(随時追加中)…

SALE2編 『五人十色』 村上春樹インタビュー

今はもうなくなったと思うんだけど、昔フィクション・インクという出版社があって、ラリー・クラークの『KIDS』とかを出版していた。サブカルチャーに強く、『ロッキング・オン』に求人の広告を出していたのを覚えている。 フィクション・インクは『SALE2』…

『青髭八人目の妻』と『じゃじゃ馬ならし』

エルンスト・ルビッチの『青髭八人目の妻』を観たら、『じゃじゃ馬ならし』に引っ掛けたギャグ(利かん気な妻であるクローベット・コルデールに悩まされていたゲイリー・クーパーが、『じゃじゃ馬ならし』を読み、そこからヒントを得て、彼女を手懐けるべく…

『カラビニエ』の元ネタ

ゴダールの『カラビニエ』の元ネタ。 www.youtube.com そして、これがそのネタを使ったシーン。(4分7秒あたり) www.youtube.com 興奮した観客がスクリーンを引きずり下ろすという些細なものだが。 カラビニエ [DVD] 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店 発売…

ナサニエル・ウェスト 『クール・ミリオン』

まだ、全体の4分の1程度(3月25日時点)読んだところだが、ちょっと、ウェストのこの作品はひどすぎる。 分類するなら、ブラック・コメディということになるのだろうが、ヒロインの設定や地の文があまりにも低劣すぎるのだ。 なにしろ、ヒロインは冒頭数十ペ…

『女子の生きざま』が連載されていた雑誌

リリー・フランキーのエッセイ集『女子の生きざま』は、元々雑誌に連載されていた物をまとめているのだが、その肝心の雑誌の名前が、僕の持っている新潮OH!文庫版には記載されておらず、長年気になっていた。それで、ちょっとネットで調べたら、この人のペー…

小谷野敦 『 江藤淳と大江健三郎: 戦後日本の政治と文学』

江藤淳と大江健三郎は、同時期に同世代として文壇に登場し、批評家と小説家、右翼と左翼という立場から、極めて対照的な存在として、比較され、批評されてきた。だが、本書は、そうした思想による対比だけではなく、二人の生い立ちから江藤の自殺を経て現在…

『プレイタイム』の見方

これまで観てきた映画の中でワースト1を選ぶとしたら、ジャック・タチの『プレイタイム』になる。「虚無」という言葉がこれほど相応しい映画も中々ない。「退屈」、その一言に限る。これを通しで全部見るなら、蟻の行列を眺めている方がはるかにましだ。 確…

中牧昭二 『さらば桑田真澄、さらばプロ野球』

本書は、カドヤスポーツで販売促進課長を務めていた中牧昭二が、スポーツメーカーとプロ野球界の癒着について暴露したもので、発売当時はかなり話題になった。元々最初の告発は「週刊現代」誌上で行われたのだが、それ以降も「プロ野球界の体質は一向に改善…

『前略 小沢健二様』

本書は『クイック・ジャパン 』Vol.5(1995年)の企画「拝啓・小沢健二様もしくは……どーしちゃったのさ、オザケン!?」を、増補して書籍化したものだ。「800円本シリーズ」の一冊でもある。 小沢の同級生、元バンド・メンバーらに取材した「同級生10…