「Piazza, New York Catcher」の歌詞について

 Belle and Sebastianの『Dear Catastrophe Waitress』(2003年)に収録された「Piazza, New York Catcher」にはこんな歌詞がある。

 

Piazza, New York catcher, are you straight or are you gay?

 

 これは、当時ニューヨーク・メッツのキャッチャーだったマイク・ピアザのゲイ疑惑について言及したものだ。

 ロバート・ホワイティングの『メジャーリーグ とても信じられない話』でも、それについて少しふれている。ホワイティングによれば「少々めめしい性格とブロンドに染めた髪が、噂の引き金になったらしい」とのこと。本人は会見を開いて、噂を否定した。メッツの監督だったボビー・バレンタインは「ゲイの選手がいても別に構わない。そろそろメジャーリーグも彼らを受け入れるべきだ」とリベラルな発言をしたが、ある意味でピアザがゲイであることを認めるような感じになってしまった(ピアザの結婚とともにこの噂は下火になった)。

 100年以上の歴史を持つメジャー・リーグだが、これまで自分がゲイだと告白した人はわずかしかいない。『ボブさんの誰にも書けないベースボール事件簿』では、グレン・バーク、ビリー・ビーン(『マネー・ボール』の人とは別人)、そして審判のデーブ・パローンが挙げられている。全員引退後の告白で、「ゲイ」としてプレーした選手未だ存在しない。ゲイ・ポルノに出演した多田野数人は、インディアンスと契約した時、「自分はゲイではない」という釈明会見を開かなければならなかった。スポーツの世界はまだまだマッチョなのだ。

 

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 2000年のワールドシリーズで起こった、ピアザとクレメンスによる乱闘未遂事件。ピアザは同年7月にクレメンスから頭部死球を受け、両者の間には遺恨が残っていた(まあ、クレメンスが全部悪いのだが)。

 

ヤァ!カタストロフィ・ウェイトレス

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